872 襲撃

森村辰雄は冷笑いを浮かべながら言った。「死にたいというなら、その願いを叶えてやろう。みんな、行け!」

一部の者たちが陣形を組み、邪気を帯びた武器を取り出し、矢崎粟に向かって攻撃を仕掛けた。

さらに三人が、バッグから何かを取り出した。

それは爆弾のような形をしていた。

矢崎粟は深く考えることなく、法器を取り出し、邪気の一部を操って玄学師たちに向かって攻撃を仕掛けた。

「ドーン!」

二人の玄学師の法力が一つになり、数人の玄学師の攻撃を全て打ち砕いた。

「なんだと?」

「こんなことがあり得るのか?」

「矢崎粟がこれほど強いとは、堀大師が負けたのも納得だ。」

陣形を組んでいたこの数人は、堀大師と対峙しても全く恐れを感じなかったのに、矢崎粟相手に不利な立場に追い込まれた。

矢崎粟と堀首席は共に大円満境界にいた。

しかし矢崎粟の実力は、堀首席をかなり上回っていた。

「お前たちも加わるんだ。」陣形を組んでいた玄学師たちが、後ろで待機していた者たちに向かって言った。

この待機していた五人は、本来邪気を補充する役目だったが、まさか第一ラウンドで矢崎粟に敗北するとは思わなかった。

九人が再び陣形を組み、手にした法器の邪気を全て放出し、空中で竜巻となって集まった。

この竜巻は極めて強力な威力を持っていた。

普通の玄学師なら、とっくに巻き込まれていただろう。

矢崎粟は手を少し上げただけで、再び竜巻を打ち破り、「消滅!」と叫んだ。

竜巻は空中で完全に消散し、まるで最初から存在しなかったかのようだった。

矢崎粟が法力を使用した瞬間、爆弾のような物体が彼女に向かって投げられた。

矢崎粟は法力を盾に変え、その物体を弾き返した。

「バン!」

その物体は空中で爆発し、紫色の煙霧が空一面に広がった。

森村辰雄は大笑いしながら言った。「矢崎粟よ、この赤色炎火はもうすぐ紫色の煙霧に名前を変えることになる。その中にいる限り、もう邪気を操ることはできない。死を待つしかないぞ!」

彼は後ろに手を振り、五人が銃を構えて矢崎粟たちに向かって一斉射撃を開始した。

「シールドを展開しろ!」

矢崎粟は藤田川に向かって叫んだ。

藤田川はすぐに手を振り、彼と小島一馬の前に防護シールドを立て、弾丸が貫通するのを防いだ。

弾丸は防護シールドに向かって撃ち込まれた。