897 髑髏

山本風尾は頭蓋骨の下で四肢を鎖で縛られていた。

彼の隣には、縛られた澄夫がいた。

藤田川が言った。「この頭蓋骨は南鹰の伝統的なものだ。裏切り者の首を切り落とし、腐らない骸骨にして、それを警告として使うのだ。」

これらの頭蓋骨は、南鹰派の人間のものではなかった。

南鹰派に奪身された人々の頭だった。

南鹰の人々は、族人が裏切るのは奪身された体が言うことを聞かないからだと考え、首を切り落として再び奪身の術を行えば、忠実な部下が得られると信じていた。

山本風尾は言った。「どうしてお前たちまで捕まったんだ?」

ここは地下牢だ。矢崎粟たち三人は実力が強いはずで、地下牢に捕まるはずがない。

何か別の考えがあるに違いない。

矢崎粟は言った。「この連中が何をしようとしているのか、見てみたいと思ってね。」