第488章 あなたはバカなの?

陳さんはもちろんのこと、蘇楚までもがこの従姉を驚いた表情で見つめていた。

彼女は医師免許を持っていないものの、幼い頃からこの業界に触れてきたため、いくつかのルールは理解していた!

例えば、薬を調合するような仕事なら彼女にもできるが、祖父の同意がない限り、決して勝手に調合しようとはしない。それは勇気がないからではなく、患者の安全を前にしては、そのような勇気は単なる無謀な行為に過ぎないからだ。

また、陳お爺さんの医術は祖父には及ばず、非常に有名な名医というわけでもないが、専門分野においては優れており、特に整形外科と小児科で豊富な経験と能力を持っている。数え切れないほどの患者を治療してきた。この診療所も長年営業しており、確かに何度も診察を求めて来る患者もいるが、それは陳お爺さんが治せないからではなく、根本的な治療には時間がかかり、ゆっくりと進めなければならない症状があるからだ。

それなのに鐘清お姉さんは、患者に隣の西洋医学の診療所で点滴を受けることを勧めた?しかも即効性があると言って?

あまりにも笑止だ。

国医は治療に時間がかかると言われているが、必ずしもそうではない。多くの患者は一服の薬を持ち帰って煎じて飲むだけで治る。主に症状によって方法と所要時間が異なるだけで、さらに国医は副作用が少ない。

一方、点滴には実はかなりのリスクがあり、毎回の点滴は小手術に等しい。

祖父から聞いた話では、点滴は侵襲的処置に分類され、注射液中の不溶性微粒子が血液循環に入ることで、肺肉芽腫、肺水腫、静脈炎や、アレルギー反応を引き起こす可能性が高いという。

これらの医学用語は理解できないが、影響が小さくないことは分かる。

しかし、彼らの国医診療所の従姉が、他の診療所での点滴を患者に勧めるなんて、あまりにも理解しがたい!

医学的な危険性は別としても、それは不適切だ。ここで働いているのに、どうして他人の士気を上げて自分の威信を下げることができるのか?陳お爺さんがまだ診断もしていないのに、見習いの身分で、どうしてそんなことが言えるのか?

蘇楚が理解していることを、景雲昭も当然心の中で分かっていた。もし以前は鐘清に対して好感を持てなかっただけなら、今この瞬間、すでに極度の嫌悪感を抱いていた。