第545章 新しい先生

鐘清の悲惨な状況は景雲昭が最初から最後まで自ら計画したものであり、彼女が絶望と苦痛の中で刑務所に入っていくのを見て、景雲昭の心の中の大きな石が下りた。

彼女は人を害することなど望んでいなかったし、女性に対して最も残酷な方法で他人を傷つけることなど望んでいなかった。しかし、鐘清に対しては、厳しい手段を取らざるを得なかった。

あの女は以前の洪雯よりもたちが悪かった。洪雯は悪かったが、堂々と悪事を働いていた。しかし鐘清は、お人好しを装いながら悪事を働き、自ら胡強の手助けをして蘇楚を誘拐しておきながら、まるで被害者のように他人に接していた。

このような人間とは、道理も通じず、話し合いも通じず、まるで世の中の全ての人が彼女に借りがあるかのようだった。

そうであるなら、彼女には運命を恨ませてやればいい!

鐘清が暗い日々を送っている間、外では大きな出来事が起きていた。

寧市のトップが失脚し、寧市の勢力はほぼ一掃された。そして陸副市長が無事トップの座に就き、孟家はすでに過去のものとなっていた。

寧市の名家の人々は、孟家が誰かの怒りを買ったことは知っていたが、具体的な理由は誰も知らなかった。まるで天から降ってきた勢力が孟家と対立するかのように、短期間のうちに孟家の権勢と地位を泡のように消し去ってしまった。

そして孟林の父親の戦友たちも、とても暗黙の了解のように姿を見せず、むしろ一部は調査の対象となった。この期間、孟家と関係のある人々は、ほぼ全員が身の危険を感じていた。

しかし、物事には必ず決着がつく日が来る。

この孟家の状況は景雲昭にはあまり影響がなく、むしろ全く関与していなかった。

彼女は相変わらず学校での人気者だった。

ただし、この日、クラスでもとても興奮するような出来事が起きた。それは代理の先生が変わったことだった。

「新しい体育の先生は男の先生で、すごくかっこいいって聞いたよ。うちの学校の女性の先生たちみんな注目してるんだって!」齊大勇は落ち着きなく景雲昭と蕭海清の前に走ってきて、自慢げに言った。