「雲昭、電話が繋がらなかったから、直接来たんだけど、お爺さんが大変なことになってしまって、人を治療して死なせてしまったらしいんだ……」甘堇辰は景雲昭を門の外に引っ張り出して、急いで話した。
景雲昭は驚いて「どういうことなの?」
甘祖父は神医とまでは言えないものの、ほとんどの病気を治すことができ、治せない場合でも症状を和らげることはできたのに、どうして人を死なせてしまうことがあるのだろうか?
「実は私もよく分からないんだ。診療所の人から連絡があっただけで、ただ患者さんはかなりの高齢で、体調があまり良くなかったって。ずっとお爺さんに診てもらっていたんだけど、今朝お爺さんが薬を出した後、夜になって家族が診療所の前に運んできて、お爺さんが治療して死なせたって言ってるんだ」と甘堇辰は続けた。