第130章:「可愛すぎて反則、彼氏が我慢できなくなる」

坂本加奈は目を丸くして、信じられない様子で声を震わせながら言った。「ど、どうして?」

黒川浩二は温かい大きな手で彼女の後頭部を優しく撫で、薄い唇で彼女の唇を軽くつつき、低くて魅惑的な声で言った。「本当に何も覚えていないの?じゃあ、思い出させてあげよう……」

「黒川浩二、好きな人がいないなら、私があなたを追いかけてもいい?」

「でも僕は落とすのが難しいよ。追いかけても駄目だったらどうする?」

「あ、あなたは私のファーストキスを奪ったし、好きな人もいないんだから、追いかけさせてよ。もしかしたら、もしかしたらあなたも私のことを好きになってくれるかもしれないでしょ?」

「坂本加奈、僕のファーストキスが欲しい?」

「あなた……それって追いかけていいってこと?しゃっくり……」