黒川浩二の原則は再び破られた。
薄田正はウェイターにサイコロを持ってこさせ、自分で先に振ってみた。二つとも6の目が出て、明らかにギャンブルの達人だった。
一回りして、坂本加奈が1と2で最小だった。
薄田正は意味深な笑みを浮かべながら、坂本加奈を見つめて言った。「ロリちゃん、旦那の顔を立てて見逃すつもりはないよ。」
坂本加奈は彼に脅かされて緊張し、小さな手で黒川浩二の袖をぎゅっと掴んだ。
黒川浩二は眉をひそめ、不機嫌そうに薄田正を見た。「彼女を怖がらせるな。」
「分かってるよ、冗談だよ。」薄田正はそう言って、また坂本加奈を見つめ、軽く咳払いをして尋ねた。「一晩に何回する?」
坂本加奈は一瞬固まり、理解すると顔を真っ赤にして、ピンク色の唇を噛みながら答えに窮した。
本当のことは言えないよね(✿◡‿◡)