黒川浩二のハンサムな顔には感情の変化はなく、さりげなく袖のボタンを外して指を見せ、特に薬指の指輪が最も目立っていた。
二つのダイヤモンドが陽光の下で輝き、坂本真理子は見なかったふりをするのも難しく、目が数秒間留まった。
黒川浩二は何気ない口調で言った。「加奈が私のために直接デザインした結婚指輪だよ。彼女は学業が忙しいのに、私のために心を砕いてくれる。可愛いと思わない?」
坂本真理子:「……」
可愛くなんかねぇ!!
強制的に犬のエサを押し付けられた気分だ!!
黒川浩二は手を引っ込め、薄く笑って、愛の自慢だけでは足りず、とどめを刺した。
「そうだった、独身の犬には分からないよね。」
言い終わると、部屋の中へ歩いていった。
坂本真理子:「…………」
黒川のじいさん、覚悟しろ![○・`Д´・○]