チャリティーイベント (2)

ジェスリンの表情が一瞬変化したが、すぐに微笑んでキャロライン夫人の手首を優しく撫でた。指先が何かに触れ、見てみると美しいブレスレットだった。

「ハイ、お母様、家で言ってくださればよかったのに。怒っていらっしゃる理由がわかりました。申し訳ありません!」ジェスリンは義母の手を離して続けた。

「そのブレスレットは純金とダイヤモンドで作られていることは存じています。夫からの贈り物ですが、お母様、オークションに出されたら夫が悲しむと思いませんか?」

キャロライン夫人が夫の名前を利用して友人を集めたのなら、ジェスリンも夫の名前を使って彼女から全てを奪ってやろうと思った。

キャロライン夫人は息を呑み、目を見開いた。これは...これは...

セレスティン、ベバリー、キンバリー、そしてパイパーは、心の中でジェスリンの厚かましさに拍手を送らずにはいられなかった。