第193章 集会

菜恵子は急いで携帯を手に取り、目をこすりながら真剣に画面を見つめた。

コメント欄は荒れ放題で、みんなが感染したのではないかと驚いていた。

菜恵子は一時的に画面が見えなくなり、急いでコメント機能をオフにして、やっと映像が見えるようになった。

山崎夏枝はベッドに横たわっていた。

昨夜、山崎武弘が火葬・埋葬され、彼女は不眠だったため、まだ眠っていた。

咳の音が激しくなり、近づいてきて、彼女は寝返りを打った。何かに気付いて目を開け、携帯を手に取った。

コメント欄のメッセージを見た後、あくびをして、やっと口を開いた:

「咳をしているのは私じゃなくて、母です。見てきます」

配信のため、この数日間は服を着たまま寝ていた。部屋を出ると、山崎の母が入り口で激しく咳き込んでいるのが見えた。

彼女は腰を曲げ、ほとんど息ができないほどだった。

それでも手を振って:「大丈夫よ、ここ数日風邪を引いているの」

咳が収まって顔を上げると、両目は酷く腫れ、顔色も良くなかった。山崎夏枝もすぐに目が赤くなった:「分かってる、お兄ちゃんが亡くなって、みんな辛いよね…」

画面に向かって言った:「母は前から少し風邪気味で、後で風邪薬を飲みます」

コメントを見て:「感染した?そんなはずない、昨日遺体に触れたのは私で、母じゃないわ!私は全然具合が悪くないもの!」

山崎夏枝がそう言うと、隣の山崎の母がまた激しく咳き込み始めた。

なぜか、山崎夏枝も喉がちょっとむずがゆくなってきた。

きっと気のせいだ。

山崎夏枝は口を尖らせ、水を二口飲んでそのむずがゆさを抑え、続けて言った:「佐藤グループ、あなたたちが言ったでしょう?この病気に感染したら二日目には発症するって。私はまだピンピンしているじゃない?約束の感染ウイルスはどこにあるの?」

彼女は怒りと嘲りの表情を浮かべ、さらに目を赤くした:「私は殺人犯に兄の命の代償を払わせる!」

この配信動画は、誰かによってスクリーンショットが撮られ、直接ネットにアップロードされた。

有名人の拡散はなかったものの、みんなが佐藤グループを批判し始めた。

#殺人犯が野放し#、#佐藤グループの自己矛盾#、#約束のウイルスはどこ#などのトレンドがトレンド1位、2位、3位を占め、大和全国民の怒りを導いていた。

人々は自発的に拡散した。