第326章 そっくりすぎる!!

佐藤奈々子は制服を着ていた。

冬季だったので、みんな制服のズボンを履いていて、女の子も男の子も同じ服装だった。

彼女は今、髪をポニーテールに結んでいて、前から見ると頭頂部が少し出っ張っていて、一見すると、四十数年前の白井家の次男そっくりだった。

白井奥さんは目が曇った。まるであの頃に戻ったかのようだった。長男は白井お爺さんが直接育てていたので、彼女は全ての愛情を次男に注ぐしかなかった。

小さな子供は、彼女が長男を思い出して泣くたびに、ぽっちゃりした小さな手で涙を拭ってくれた。「お母さん、泣かないで。僕は絶対に兄さんのようにはならないよ。僕は出世なんかしないで、ずっとお母さんのそばにいるから!」

白井奥さんは彼の言葉に笑いながらも、諭した。「だめよ、あなたはこんなに賢いのに、どうして出世しないの?」

彼女は自分ができる最高の資源を全て次男に与え、幼い頃から次男と最も親密だった。ある意味で、次男こそが彼女の最初の子供のようだった。

その後、三男、四男が生まれても、次男との絆ほど深くはなかった。

白井奥さんが一歩前に出て、年老いた手で佐藤奈々子を掴もうとした時、沢井彩芽が彼女の腕を握り、「お祖母様」と呼んだ。

白井奥さんはようやく現実に戻った。

彼女は再び佐藤奈々子を見つめたが、目の前の少女は次男とは違っていた。彼女は鳳眼で、しかも女の子だった!

白井奥さんは呆然と一歩後ずさりし、人違いだったことに気付いた。でも、なぜ彼女は自分の次男にこんなにも似ているのだろう?

彼女が顔を上げると、白井桜子と佐藤澄夫が目に入った。

佐藤奈々子は当時と全く同じ園服を着ていたので、一見似ているように見えただけで、実際には佐藤澄夫と五分の相似があった。

しかし、白井桜子の顔立ちは、成人した白井隆司により似ていた。

そのため、白井桜子を見た白井奥さんは更に呆然とした。

彼女が呆然としている間に、林波津子院長が一歩前に出て、双方を紹介した。「こちらが佐藤奈々子のご両親です。」

そして白井奥さんを見て、「こちらは白井家の奥様です。」と言った。

次に沢井彩芽を指して、「こちらは白井恵理子のお母様です。」と言った。