146 謝罪の気持ち

「お母さん、さっきまで気にしないって言ってたじゃない」佐々木和利は母親のダブルスタンダードを感じた。

坂元慶子は「それは別の話よ、毒を以て毒を制するのよ」と言った。

二見奈津子は笑って「お母さん、理恵ちゃんのファンクラブについて知りたくない?」と尋ねた。

「ファンクラブって何?」坂元慶子は聞いたことがなかった。

「ファンの組織よ」と二見奈津子は説明した。

「理恵のファン?」

「うん」

「彼女にはたくさんファンがいるの?」坂元慶子は少し慎重に尋ねた。

「まあ、結構いるわね」と二見奈津子は笑って答えた。

「じゃあ、どうやって知ることができるの?」と坂元慶子は尋ねた。

「明日時間があれば、藤原美月さんを紹介しますので、彼女に案内してもらいましょう」二見奈津子は最適な人選を思いついた。