「時が来たら、必ず君を結婚するために行く。」 これは、二見奈津子が婚約者である大物の佐々木和利と初めて会った時の言葉だった。幼い頃に失踪したため、養女にその座を奪われた。奈津子は家族からも冷遇され、居場所すらない状況に追い込まれた。奈津子は決断を下し、二見家を離れて婚約者である佐々木和利を頼んでいた。そして彼女は「取引結婚」の条件として、一連の「無理難題」を提示した――五年後の離婚、完全な自由、すべての要求に従うこと、さらに離婚の責任も彼女が負うという。大物の佐々木は、そんな条件を飲んで結婚を承諾したが、結婚後、奈津子は佐々木家の総愛され妻に早変わり!祖父は「奈津子を傷つける者は私を敵に回す!」と宣言し、義両親は「欲しいものは全部買いなさい、私たちが払う!」と溺愛。兄弟たちからも甘やかされる始末。そんな状況に佐々木和利は不機嫌に――「彼女を甘やかすのは俺の役目だ!」 そして、二人は恋愛バラエティ番組に出演して、番組内で、佐々木和利は「俺の妻、世界一美しいだろ?」堂々と宣言した。二人の「取引結婚」は徐々に思わぬ方向へと進んでいく……。