328 アイデア

近藤真琴はこの数日間、息子のことで頭を悩ませていた。

丹野環奈は彼女と一緒に林千代のためのドレスやアクセサリーを選びに行き、近藤真琴は羨ましそうに見ていた。

丹野環奈は彼女の気持ちを察したが、二見華子を強く推薦した。

彼女もその娘を知っていて、印象は悪くなかったのだが、息子はそれを聞くや否や逃げ出し、数日間家に帰ってこなかった。怒った彼女は手配書を出すところだったが、仕方なく坂元慶子に愚痴をこぼしに行った。

結果として、坂元慶子から二見華子の多くの話を聞き、息子が遠ざかった理由を理解した。心の中で丹野環奈に腹を立て、どうしてこんな娘を紹介したのか、本当に悪意があると感じた。

ちょうどそのとき、今村恵子が坂元慶子を訪ねて息子の結婚式について相談に来たので、彼女も一緒について行くことにした。