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「なんて名前だったかな?ああ、『午後四時半』だ」美咲は言い終わると、携帯を持って外に出て、写真を送り、メッセージを送り、電話をかけた。

向井輝と佐々木理恵は顔を見合わせ、状況が分からないまま、とりあえず皆を座らせてお茶やお水を出した。

二見奈津子たちがまだ戻ってこないので、美咲は落ち着かない様子で、心ここにあらずといった感じだった。

突然彼女の電話が鳴り、美咲は外に出て電話に出た。「はい!そうです!ええ!」という返事ばかりが聞こえてきた。

興奮した表情を見て、同行者たちは皆不思議そうだった。

美咲は電話を切ると落ち着きを取り戻し、二見奈津子と佐々木和利たちがまだ戻ってこないのを見て、佐々木理恵と向井輝に皆を案内して散歩に連れて行くよう頼んだ。

町の人々は素朴で、美咲が道端の子供に尋ねると、その子供は自ら進んで案内役を買って出た。