399 助けて!

青木大輔の驚いた目の下で、二見奈津子は病室に入った。

老人は喜びを抑えきれなかった。

二見奈津子は老人をベッドに寄り添って:「おじいちゃん、早く横になって、看護師さんに血圧を測ってもらいましょうか?」

老人は素直に横になり、血圧計を持った看護師が手際よく近づいて、老人の血圧を測り、そして二つの白い錠剤を二見奈津子の手のひらに置いた。

二見奈津子は意を汲んで、コップの水を用意し、老人の血圧測定が終わるのを待って、薬を飲ませた。

老人は二見奈津子の手を握って横になり、満足げに:「少し寝るから、目が覚めたら美味しいものを食べに行こう。」

二見奈津子は笑顔で承諾し、老人に手を握られたままにしていた。

薬は睡眠薬のようで、老人はすぐに寝入り、呼吸は規則正しくなった。

傍らの若い看護師は嬉しそうにほっとため息をついた:「佐々木さんのおかげです。今日は老人が少し荒れていて、誰が宥めても効果がなかったんです。ありがとうございます。」