佐々木和利は先に奈津子を連れて下の階の部屋を見に行った。
広々とした3LDKで、奈津子は一目で気に入り、すぐに藤原美月に電話をかけた。
「晴子さん、素敵な部屋を見つけたの。きっと気に入ると思うわ。写真を送るね!」彼女は素早く部屋の写真を数枚撮って送り、住所も伝えた。
藤原美月はすぐに返信した:「奈津子、あそこの家賃は3、5万円以下にはならないでしょう?確かに良い部屋だけど、私には払えないわ。家賃の予算は最大で1万円なの。」
彼女は大きな「ため息」の絵文字を送った。
奈津子は急いで音声通話をかけた:「晴子さん、この部屋は友人のものなの。空き家にしておくのはもったいないから、安く貸したいって。誰かが家を見てくれるようなものだから、家賃は1万円だけ。私も一緒に住んで、北向きの部屋をアトリエとして借りたいの。家賃2千円を負担するから、どう?」