「伊藤さんの電話が繋がらないんです。たぶん、麻雀で夜更かししたんじゃないでしょうか」秘書は恐る恐る言った。
二見華子は秘書を睨みつけた。「家に行って探しなさい!今この状況で麻雀なんかしてる場合?」
「はい、すぐ行きます!」秘書は慌てて返事をした。
ドアを開けると、そこに二人の警察官が立っていた。
「二見華子さんでしょうか?」警察官は公務的な口調で尋ねた。
警察官の後ろには不安そうな受付嬢がいた。「お嬢様、この警察官の方々がお呼びです。」
二見華子は非常に驚き、「私が二見華子です」と答えた。
「いくつかの事件について調査にご協力いただきたいので、署までお越しいただけますか」警察官は極めて事務的な口調で言った。
「どんな事件?私には何の心当たりもありません」二見華子は慌てた。確かに何が起きているのか分からなかった。