177 笑い声

藤原美月は何も言えなかった。

「よし、もう問題ないね。君が同意してくれたってことにするよ!」井上邦夫は結論を下した。

「恋は止められないものだからね。まずは関係を確定させよう。そうすれば僕も自分をアピールしやすいし、君も僕のことを知りやすくなるだろう」井上邦夫は一方的にほっとした様子で言った。

藤原美月の心の中にゆっくりと温かい気持ちが広がっていった。彼女は少し苦しそうに頷いた。「井上さん、私は、多分あなたが思っているほど良い人じゃないかもしれません。きっと、あなたを満足させられないと思います」

井上邦夫は笑って言った。「想像するまでもなく、君は素晴らしい人だよ。僕が満足するかどうかなんて考えなくていい。女の子は自分が満足できればいいんだ。僕のことは気にしなくていいよ」