第23章 先生に監視カメラの確認をお願いします

教導主任は心の中で腹を立てていた。なぜこんな飴を学校に持ってくる必要があるのか?わざと面倒を起こしているのだろう!この佐藤和音は本当に性格が悪い!

しばらくして教導主任は歯を食いしばりながら言った。「誤解だったようですね。みんな散りなさい。クラスの委員長は?早く朝の読書を始めなさい!」

解散する以外に方法はなかった。

栄光高校には生徒が飴を持ってくることを禁止する規則はなかったのだ。

教導主任が立ち去ろうとしたとき、佐藤和音にはまだ言いたいことがあった。

「それと、私の教科書が後ろに投げ捨てられました。」

佐藤和音の声は穏やかで、話す速さもゆっくりとしていた。告げ口をするような口調ではなく、ただ事実を述べているだけだった。

教導主任はその言葉を聞いて教室の後ろに散らばった教科書を一瞥したが、心の中では関わりたくなかったものの、無視するわけにもいかなかった。