「何してるの?なんで学校にナイフを持ってきたの?」秋田緑は横暴だが、さすがにナイフを学校に持ってくることはなかった。
佐藤和音は秋田緑の質問に答えず、左手にナイフを持って、自分の右手を指さした。
「片手を賭けましょう」
何だって?手を賭ける?彼女は狂ったのか?
少し間を置いて、佐藤和音は続けた。「証拠を出せば、この手を切り落とす。証拠がなければ、あなたの手を切り落とす」
佐藤和音の声は幼さが残り、生まれつき甘い声質だったが、彼女の言葉は本当に恐ろしかった。
彼女は左手にメスを握り、自分の右手首の上10センチの位置に構え、いつでも切り落とせる構えだった。
話し方は柔らかく弱々しいのに、その行動は秋田緑にもない凶暴さを帯びていた。
「頭おかしいの!」秋田緑は佐藤和音が狂ったと感じた。