ロリなのに、なぜこんなゲームをプレイするのか。銃を持つと、この180センチを超える大男を完全に圧倒してしまう!
射撃の精度が高く、動きが巧みで、予測が的確で、ポジショニングが絶妙!
あっという間に2時間が過ぎ、上杉望のランクはプラチナからダイヤモンドに上がり、佐藤和音はブロンズからプラチナまで一気に上昇した!
各試合の終了時、ランクポイントの上昇は個人の成績によって異なるためだ。
佐藤和音は毎試合で異常に高いポイントを獲得していたため、上昇速度は上杉望よりもずっと速かった。
このままいくと、あと数試合で佐藤和音のランクは上杉望を追い抜くかもしれない。
ゲームを終える前に、佐藤和音は全サーバーのランキングを確認した。
予想通り、ゼットワイエスの名前がランキングにあった。
1位の位置に。
「帰りましょう」佐藤和音は上杉望を見つめ、甘い声で二言を告げた。
上杉望も佐藤和音を見つめ返した。輝く大きな瞳、白くて柔らかそうな頬、どう見ても可愛らしい女の子だ……
上杉望は今でも、目の前の佐藤和音と先ほどのチームメイトのジェイテンを重ね合わせることができなかった。
「何をぼんやりしているんだ?」菊地秋次が横から突然声をかけた。
上杉望は菊地秋次の声を聞いて我に返り、急いでゲーミングチェアから立ち上がった。
「はい、はい」
上杉望は佐藤和音を隣の佐藤家まで安全に送り届け、佐藤おばあさんに引き渡した。
佐藤おばあさんは笑顔で上杉望に尋ねた。「どうだった?楽しく遊べた?うちのおりこを勝たせてあげられた?」
上杉望は苦笑いを浮かべながら、「勝ちました……」
ただし、彼が佐藤和音を勝たせたのではなく、佐藤和音が彼を引っ張って勝利に導いたのだ!
「そう」佐藤おばあさんは頭を下げて佐藤和音に尋ねた。「おりこ、今夜は楽しかった?」
「うん」佐藤和音は小さく返事をした。
「そう、それなら今度からもよく隣に行って、望さんと一緒に遊びなさい。面白いゲームを教えてもらったり、外出したりしてもいいわよ」
佐藤おばあさんは、自分のような年寄りがどれだけ孫娘に気を配っても、完璧な世話はできないことを知っていた。
子供には同年代の友達との付き合いが必要だ。
家庭教師の千葉佳津は良さそうに見えるが、結局は素性がわからない。
上杉望は違う、彼女が信頼できる子供だ。