第125章 月例テストの成績(2)

佐藤和音は点数が取れないと思って適当に書いた作文の部分に、先生が意外にも二十点の「努力点」をつけた。

一方、彼女が正解だと思った読解問題は、全て零点だった。

大井心はちょうど佐藤和音の読解問題の解答を見た。

佐藤和音の解答を見た瞬間、大井心の表情が凍りついた。

問題:本文の最後から二番目の段落で、主人公の目が赤くなったのはなぜですか?

佐藤和音の解答:結膜と強膜の血管が刺激を受けて拡張し、うっ血や出血が起きると、白目が赤くなることがあります。

問題:「傘を握る指先が白くなり、彼は秋の気配をより強く感じた」というこの一文をどう解釈しますか?

佐藤和音の解答:血液循環が悪くなると手足の末端部分の血流が不足します。特別な治療は必要ありませんが、体を温かく保ち、激しい運動は避けてください。