第218章 「親友」が手伝いたがる(1)

鈴宮玉城は今、自分のオフィスにいた。こちらはまだ昼間だった。

彼の前には高低差のある位置に7、8台のモニターが並べられていた。

佐藤和音に国際電話をかけ終わると、彼はゆったりと背もたれに身を預けた。

さっきのことを誠也若様に言うべきだろうか?

やっぱり黙っておこうか?もし殴られでもしたら?また意味不明な任務を押し付けられたら?

最近でさえ十分ベビーシッター状態なのに、これ以上面倒なことは避けたほうがいいだろう?

うん、その通り、余計なことはしないでおこう。

どうせ和音ちゃんが困ったことがあれば、お兄さんに相談するはずだ。

和音ちゃんから直接誠也若様に話してもらった方がいい。

自分は透明人間でいよう。

手柄も名誉も求めずに。

しかし、和音ちゃんの声は相変わらずだな。あの優しくて甘い声、蜜のような声。