第233章 チャリティーパーティー(2)

公共の場で自分の姪に会っても知らないふりをするなんて、それこそ問題だ。

山田燕が佐藤和音の前に来たとき、和音が一人で来ていることに気づいた。両親も付き添いもなく、他の人も呼んでいなかった。

「妹よ、どうして一人で来たの?」佐藤明人は好奇心いっぱいに和音に尋ねた。

「見に来ただけよ」和音は答えた。

和音も、あのお年寄りが今日のこの場で会いたいと言った理由がわからなかった。

自分で来たのも、他に用事があったわけではなく、本当に見に来ただけだった。

「伯母さんは?どうして一人で来させたの?」佐藤明人は急いで尋ね、眉をひそめた。知らない人が見たら怒っているのかと思うほどだった。

佐藤明人の心の中で、和音はまだ子供で、一人で外出したら迷子になりかねない存在だった。

「そうね、お義姉さんは?どうして一緒に来なかったの?」山田燕も同じ疑問を持っていたが、その出発点は佐藤明人とは違っていた。