月曜日、佐藤和音は学校に戻った。
グローバルテック株式会社が制作した『虫族の侵略』は最近大人気となり、栄光高校も例外ではなかった。
休み時間になると、クラスメートたちがこのゲームについて話し合う声が聞こえてきた。
男子が多かったが、女子も結構プレイしていた。
臆病な大井心でさえ、このゲームをプレイしていた。
その心理過程はホラー映画を見るのと同じようなものだった。
驚かされることを知りながらも、意を決して挑戦する。
もちろん、彼女の腕前は散々で、射撃の精度が極めて低く、いわゆる人体輪郭描写の達人だった。
予測も立ち回りもできず、しょっちゅううっかり巨大な虫族の巣に迷い込んでは、血肉飛び散る悲惨な最期を迎えていた。
時々驚いて悲鳴を上げることもあった。
知らない人が聞いたら、何か大変なことが起きたのかと思うほどだった。