第315章 本当に"お嬢さん"だった

菊地秋次は面倒くさそうに答えた。「女の子は、この荒くれ者たちとは度胸が違うからね。」

菊地おじいさんは怒り出した。「お前、わざとやってるのか?気に入った女の子に会わせたくないのか?」

菊地秋次がそうすればするほど、菊地おじいさんの好奇心は膨らみ、ますます知りたくなった。

菊地おじいさんは断言した。「お前の様子を見ていると、きっと心を動かされたんだな。どうせ恋愛する気がないなら、気になる相手がいるなら、さっさと嫁にもらえばいいじゃないか!」

話が急展開し、まだ会ってもいない人を、どんな人かも分からないのに、すぐに嫁にしようとする。

菊地おじいさんが菊地秋次の結婚についてどれほど焦っているかが分かる。

菊地秋次は説明した。「冗談はやめてください。彼女はまだ子供です。誰も彼女のことを好きになんてなりません。」

「じゃあなぜ会わせたくないんだ?」とにかく今日は菊地おじいさんは会うと決めていた。

上杉望から送られてきた写真を見てから、ずっと気になっていたのだ。

「会いたければ会えばいいでしょう。ご自由に。」

菊地秋次はもう止めるのを諦めた。

菊地おじいさんは上杉望に向かって尋ねた。「これでいいだろう?秋次も会うことを認めたんだから、早く会わせてくれ。」

前回上杉望が送ってきた写真はあまりはっきりと見えなかったが、確かに孫とは仲が良さそうだった。

「菊地おじいさん、相手の家に行くと家族を驚かせてしまうかもしれません。私が呼んでくるのはいかがでしょうか?」

上杉望は、菊地おじいさんが出向いて人を驚かせるよりも、和音様に来てもらう方がいいと考えた。

菊地おじいさんの今回の大阪市訪問は極秘に行われており、誰にも知られていなかった。

「それじゃ面倒じゃないか?」行ったり来たりで時間の無駄だと。

「面倒ではありません。隣にいるんです。」

隣に?

菊地おじいさんは好奇心を抱きながら、上杉望が心待ちにしていた「女の子」を呼びに行くのを待った。

そして菊地おじいさんは、その「女の子」が本当に「女の子」だったことに気付いた!

柔らかく白い頬、清潔感のある爽やかな様子。

愛らしい容姿ではあったが、年齢が彼の要求とは大きくかけ離れていた。

菊地おじいさんは口を開いたが、評価の言葉をどう口にすればいいか分からなかった。