「理由と証拠を出してください」佐藤和音は言った。
安田洋平は佐藤和音に説明を求め、少なくとも理由と証拠を示すよう要求した。
理由も証拠もなかった。
「これは...これに何の理由が必要なんだ?原詩織はそんな人じゃない!」
安田洋平は原詩織を深く信頼していた。彼は彼女を何年も知っており、彼女の努力も目の当たりにしてきた。
原詩織を疑問視する人に対して、安田洋平はイライラを見せた。
安田洋平が話し終えると、携帯電話が連続して「ピン」と何度か鳴り、見知らぬ番号から直接彼の携帯に送られてきた。
安田洋平は未読メッセージを開くと、複数の動画が届いていた。
それは岡本治美が用意していた、USBメモリの中身だった。
原恵子が佐藤和音が佐藤直樹を階段から突き落としたと人に話した内容も含まれていた。