第345章 そんなに受け入れがたくもない

安田洋平は再びショックを受けた後、意外にもプラスの効果が出た。

佐藤和音を姐御と呼ぶことも、そこまで受け入れがたいことではないと突然思えてきた。

安田洋平は急いで設定を変更し、佐藤和音との間の呼び方を申請した。

佐藤和音は確認ボタンを押すと同時に、安田洋平の呼び名を【ジェイテンの子分】に設定した。

安田洋平はこの設定を受け入れ、自分の名前にその設定を表示させた。

いつもアニキだった人が他人の子分になるのは本来なら悲しいことだが、相手がジェイテンとなると、そこまで辛くなかった。

これらを済ませると、佐藤和音はログアウトした。

傍観者たちはまだ物足りない様子だった。

安田洋平は画面を見つめたまま、しばらくぼーっとしていた。

「洋平さん、大丈夫ですか?」子分たちは安田洋平が精神的に受け入れられないのではないかと心配した。