安田洋平は高校三年生の特進クラスに直接駆け込んだ。特進クラスの生徒たちは安田洋平が入ってくるのを見て、驚きと好奇心を抱いた。
安田洋平は先ほど認めた姉貴分に会いに行くはずじゃなかったのか?なぜ彼らのクラスに来たのだろう?
安田洋平は原詩織の前まで真っ直ぐ歩み寄り、詰問した:
「なぜ俺を騙したんだ?」
安田洋平の目は怒りに燃えていた。
もし他の誰かだったら、これほど怒りはしなかっただろう。
相手が原詩織だからこそ、これほど怒っているのだ。
「な、なに……」原詩織は怒り狂う安田洋平を見て、戸惑いを隠せなかった。
「分かってるだろう?佐藤家が冤罪だって言ったけど、彼らには確かな証拠があるんだ。お前の母親が不正をして、余計なことを喋ったんだ。それなのにまだ佐藤家が冤罪だって言って、俺に泣きついて…お前…俺を弄んでたのか?!」