しばらくしてからコメントが次々と現れ始めた:
【なんてこと、展開が予想と全然違う!】
【佐藤和音は潔白になっただけじゃなく、むしろすごい事実が明らかになったみたい?】
【つまりこの論文は和音も関わっていたってこと?だから彼女が投稿したとしても剽窃じゃない?】
【ということは、誰かが彼女を陥れようとしたけど、逆に自分が窮地に追い込まれたってこと?】
【まさか!誰が想像できたんだ!衝撃的すぎて、ちょっと消化する時間が必要だわ!】
【今の状況はファズル先生が和音の名誉を回復したってこと?】
【剽窃どころか、むしろ自分の凄さを偶然暴露しちゃったってこと?】
【うわー、この展開で目が眩んじゃった!】
【私は栄光の生徒だけど、さっき何て言ったっけ?和音は剽窃してない!さっき証拠は明白だって言ってた人、まだいる?いたら謝罪してください。】
いわゆる証拠は、実は詳しく調べると全く根拠がなく、あの機関が一方的に和音の剽窃を主張しただけだった。
掲載された画像もその機関のウェブサイトの画像だった。
某大学の入試事務室の職員を名乗る人々が続けてコメントを投稿した:
【東京大学入試事務室は佐藤和音さんを自主選抜入試にお招きします。】
【大阪大学は佐藤和音さんを来年度の新入生として歓迎します!】
【みんな譲って!最強の国立大学入試事務室が来ました。和音さん、私たちを見て!うちの大学はイケメンがたくさんいますよ!】
【上の人と争わないで!うちの大学は環境が素晴らしいし、イケメンもたくさんいるし、学食もすごく美味しいんです!】
パソコンの前に座っていた原詩織の表情が完全に暗くなった。
事態は完全に逆転した。
佐藤和音は名誉を失うどころか、研究所から公に称賛された。
研究所による名誉回復があった以上、これから和音の大学自主選抜入試の計画は順調に進むはずだ。
策が裏目に出た。
それだけのことだ。
栄光高校の生徒たちはこれを見てとても興奮し、安田洋平もこの件を注目していた。
この展開を見て、部下たちは次々と安田洋平に言った:「洋平さん、私たちの姉貴は凄い人物なんですね!あのファズル先生って聞いたことありますよ。超一流の外科医で、トップレベルの人物です!権力者でもなかなか会えない人なんです!」