「このバカ婆さん、おりこは今から大学受験を受けるんだよ。受験が終わったら大学に行くでしょう?良い大学に行くなら、遠くに行かなきゃならないじゃない?」
「あら、そうね!」佐藤おばあさんは急に気づいた。
これは大変なことだ!
高校は地元だけど、大学はどこになるかわからない!
本来なら大学まであと二年半あったのに、今は半年に縮まってしまった!
佐藤おじいさんは不機嫌そうに呟いた。「だから私が喜べるわけないだろう。まだ来て間もないのに、もう出て行くなんて。お前が喜べるわけないだろう!」
佐藤おばあさんも確かに喜べなくなった。
おじいさんはおばあさんに提案した。「おばあさん、おりこに言ってみたらどうだ。地元の大学でいいじゃないか。大阪大学も悪くないぞ、一流大学だし。」
「だめよ、だめ。もう大きくなった子を縛り付けるなんて、道理が通らないわ。」