第373章 シン・イーリンが番組に参加する

リアリティ番組の第二回が始まった。

今回は参加者全員が番組スタッフによって無人島に送られることになる。

集合場所は埠頭だ。

岸辺に停泊している船は、彼らを無人島へ運ぶためのものだ。

佐藤明人と佐藤和音が最後に到着した。

到着した時には、他の七組がすでに揃っていた。

その中には原詩織と母親の原恵子もいた。

原詩織が原恵子を同伴できたのは、山田燕のおかげだった。山田燕が原恵子の窃盗事件を直接解決してくれたのだ。

原詩織も驚いていた。山田燕が佐藤正志の手元にある原恵子の窃盗証拠を破棄する方法を持っていたとは。

これは原詩織が山田燕と協力を始めた時には想像もしていなかったことだ。

原詩織には理解できなかった。山田燕がそのような力を持っているのなら、なぜ彼女はこれほど長い間、佐藤家の本家に押さえつけられる立場にいたのだろうか。