第378章 高い知能の前では、手先の器用さなど取るに足らない

「この回の箱には暗号がないのかな?」

あるゲストが思わず疑問を投げかけた。

暗号がないはずがない。前回の箱を開ける難易度から考えると、こんなに早くたくさんの箱を開けるのは不可能なはずだ!

「いや、さっき海辺を散歩してたら箱を見つけたんだけど、そこの問題を見て人生を疑いたくなったから、すぐに諦めて戻ってきたよ」

別のゲストが言った。

つまり問題は前回と同じで、おなじみの変態レベルということだ。

ただし、佐藤明人は前回の佐藤明人ではなくなっていた。

佐藤明人と佐藤和音の兄妹の今の状況を見ると、まさに「地主」だ。

テントもあれば食べ物もあり、様々な物資が揃っている。

他のゲストたちは見ているだけで涎が出そうだった。

本当に涎が出そうなのだ。昼にビスケットとパンしか食べていない彼らは、佐藤明人と佐藤和音が持っている様々な香ばしい調理済みの食べ物を見て、涎を垂らさずにはいられなかった。

原詩織と原恵子も佐藤明人と佐藤和音の状況を目にしていた。

彼らがこれほどの物資を手に入れたということは、多くの箱を開け、たくさんのヒントカードを入手したということを意味する。

これは勝負に勝ちたい原詩織にとって良いニュースではなかった。

【さっき原詩織のテントが頑丈だって言ってた人、明人さんのテント見てみなよ】

【高い知能の前では、器用さなんて取るに足らないね】

【前に明人さんが妹を連れてくるのは足手まといだって言った奴、謝れ!!明人さんが妹を連れてきたんじゃない、妹に連れてこられたんだ!歌以外は何も怖がらない妹だぞ!】

【他の人が一生懸命テント立てるのに苦労してる間に、明人さん兄妹は2分で問題を解いちゃうんだもんな】

先ほど原詩織のファンが佐藤明人を嘲笑したので、今度は佐藤明人のファンが仕返しをした。

原詩織のファンは黙っていられなかった:

【頭がいいからって偉そうにするな、私たちの詩織は自分の努力で一歩一歩ここまで来たんだ!頭の良さでは及ばなくても、十分努力してる!彼女がどれだけ頑張ってきたか知ってる?どれだけ苦労してきたか分かってる?何も知らない人たちに彼女を評価する資格なんてない!】

【そうだよ、問題を何問か解けただけじゃない?私たちの詩織だって解けないわけじゃない。待ってろよ、詩織が箱を開けるところを見せてやる!】