佐藤和音は佐藤明人に推理の過程を説明し、明人は目を丸くして聞いていた。
とにかく妹は確実に正解を出したようだ。箱が開いたのだから。
今回の箱の中には、手がかりカードの他にテントも入っていた。
佐藤明人は大喜びした。さっきまで妹が夜風に当たって寒い思いをするのではないかと心配していたのだ。
今やプロ仕様のテントがあるので、絶対に安心だ。
弾幕には一斉に【666】が流れた。
【妹の知能は明人さんを何倍も上回ってるね、ははは……】
【明人さんが妹を連れて行くと思ったら、妹が明人さんを連れて行ってるんだね。妹さん大変でしょう?この子面倒見るの】
【今この瞬間から、私は妹の顔ファンから頭脳ファンに転向します】
【目を見て確信した、私には到底及ばない知能だと】
【私だけじゃなく、明人さんにも及ばない。これで気が楽になったわ、ははは……】