第14章:最優先の目標、金を稼ぐ!

家に帰ると、細田登美子は台所で料理をしていて、ドアの開く音を聞いて娘が帰ってきたことを知った。

「絵里菜、学校終わったのね!テーブルの上にママが文旦を買っておいたから、先に少し食べなさい。夕食はもうすぐできるわ。お兄ちゃんも夕食に帰ってくるわよ。」

馬場絵里菜はカバンをソファーに投げ、スリッパを履いて台所に入った。細田登美子は鯉を捌いていて、絵里菜は近寄って見た。「ママ、煮魚?」

細田登美子は笑顔で頷いた。「そう、お兄ちゃんのリクエストよ。スペアリブも買ってきたけど、どう調理する?酢豚風?」

「いいわ」絵里菜は嬉しそうに答えた。

「外で待っていなさい。もうすぐお兄ちゃんが帰ってくるわ。」

絵里菜は自分の部屋に戻り、時計を見た。午後6時。母は普段7時頃に化粧を済ませてキャバクラに出勤し、早ければ深夜12時頃に帰宅、遅ければ2、3時になる。