第30章:清算、事件終結!

馬場絵里菜は不起訴処分の書類に直筆で署名し、この件はこれで終わりとなった。

ただし、馬場絵里菜と鈴木強が取調室で一体どんな合意に達したのか、そして鈴木強が彼女にいくらの経済的補償を与えたのかは誰も知らなかった。

この件があったため、鈴木先生は馬場絵里菜の心情を気遣い、一日の休暇を直接与えて、ゆっくり気持ちを整理させることにした。今日はちょうど金曜日で、週末の二日間と合わせて、馬場絵里菜は三日間休むことができた。

家に帰ると、三人家族はリビングのソファーに座った。

先ほど帰る途中、細田登美子と馬場輝は馬場絵里菜が鈴木強とどんな条件で話し合ったのか急いで尋ねることはしなかったが、馬場絵里菜がすっきりとした様子を見て、二人は心の中である程度の見当がついていた。どうやら鈴木強が提示した条件は決して低くなかったようだ。