第043章:内見(1)

兄の恋愛について、馬場絵里菜は新鮮に感じたものの、過度に干渉することはしなかった。兄はハンサムで、素直で誠実な性格で、華やかなスターライトバーで働いているため、多くの女性に注目されやすい存在だった。

生まれ変わってわずか二日で、馬場絵里菜は今世の人生が前世とは全く異なる軌道を描いていることに気付いた。前世では池に突き落とされることもなく、兄も恋愛をすることもなく、足立区の再開発も大学入学後に行われ、今のような時期ではなかった。

そのため馬場絵里菜は、転生は前世の複製ではなく、完全に新しい人生であり、自分と家族の運命を変えるためにあらゆる機会を掴む必要があることを理解していた。

港区は東京第一の経済区域であり、大型商業施設、歩行者天国、娯楽施設、貿易センター、高級住宅などあらゆる繁栄の地を包含し、東京の最も中心的な場所である。

センチュリーマンションの販売センターで、細田登美子が二人の子供を連れて現れると、すぐにプロの営業担当者が近づいてきた。

「お客様、物件をご覧になりますか?」販売担当の女性は黒いスーツを着て、職業的な笑顔で尋ねた。

この販売センターは非常に格式高く装飾されており、大手企業の手腕が感じられた。細田登美子はそっとうなずいて「まずは適当なものがあるか見てみたいのですが…」

「ご安心ください。センチュリーマンションは弊社の最新分譲物件で、間取りも非常に多様です。単身向けのマンションタイプから、ファミリータイプ、さらには別荘まで、このプロジェクトではすべてカバーしております。こちらへどうぞ、ご案内しながらご説明させていただきます」と言いながら、販売担当の女性は横に立ち、細田玉に中へ案内した。

販売センターには団地の模型があり、団地全体の環境と間取りについて、内覧客に大まかな理解と参考を提供していた。

馬場絵里菜たちは販売担当の女性に従ってファミリータイプの模型エリアに来ると、販売担当の女性が説明を始めた:「お客様、こちらがファミリー住宅区域です。分譲地は南陽通りに位置し、東に南陽デパート、西に広場があり、周辺には大型スーパー、銀行、駅、第二中学校、東京工業大学などのランドマークがあり、非常に便利な生活環境です。」