土曜日、土地競売会。
東海不動産株式会社は設立されたばかりで、本来なら政府主催の土地競売に参加する資格はないはずだったが、白川昼は人脈が広く、会社のためにこのような貴重な枠を獲得することができた。
馬場絵里菜は自分の現在の実力では、人脈も資金も、短期間で会社を急成長させることはできないことをよく理解していた。しかし、白川昼の実力は計り知れず、馬場絵里菜が彼に任せた仕事は常に期待以上の成果を上げていた。
今や東海不動産は形を整え始め、重要なポストの管理職は全て白川昼が京都から招いた人材で、従業員も馬場絵里菜の提示した基準に従って採用が完了していた。
今日、馬場絵里菜はカジュアルな服装を着ていた。白川昼が買ってくれた大量の服の中でも比較的フォーマルなものだった。彼女の年齢でスーツを着るのは少し違和感があるからだ。