他の人々も好奇心から二人を見つめただけで、誰も口を開いて噂することはなかった。それに、馬場絵里菜と比べると、白川昼の外見の方が目を引く要因だった。
「その銀白色の髪は、目立ちすぎよ」席に着いてから、馬場絵里菜は声を潜めて言った。
「これは生まれつきなんだ。身体も髪も親から受け継いだもので、多くの人が綺麗だって言ってくれる」白川昼も声を潜めて答えた。
馬場絵里菜はその言葉を聞いて、思わず信じられないという表情で白川昼を見つめ、その目には明らかな意味が込められていた。
白川昼はその様子を見て、目を見開いて断言した。「本当に生まれつきだよ。嘘ついたら犬になっちゃう!」
二人が話している間に、それまで静かだった室内が突然騒がしくなり、一人のスーツ姿の男性がホールに入ってきた。