第225章:バレる

電話越しに、白川昼は言葉に詰まり、そして軽く笑い声を漏らした。「誰もいないよ、私と山本陽介だけだ」

直接会っているわけではないが、白川昼の心の中には少なからず後ろめたさがあった。

彼は元々嘘をつくのが得意ではなく、さらに重要なのは、今電話の向こう側にいる人物は、そう簡単には騙せない相手だということだ。

案の定、新田愛美はそれを聞くと表情を引き締め、容赦なく彼の嘘を暴いた。「ごまかさないで、本当のことを言いなさい。門主を見つけたんでしょう?」

白川昼が返事をする前に、新田愛美は続けた。「前から思っていたけど、あなたはクース王子なのに、なぜクースにいないで突然日本に来たのか。しかも来てからも私に会いに来ないで、いきなり東京に行って、今まで離れようともしない。絶対何か隠しているわ!」