第288章:食事に誘おう

林駆は携帯を受け取り、自分の番号に電話をかけ、通じた後すぐに切った。

馬場絵里菜の携帯に自分の名前を登録し、林駆も自分の携帯に馬場絵里菜の番号を保存した。

番号を交換した後、林駆は馬場絵里菜を見つめながら言った。「前のことについて、まだお礼を言っていなかったね。」

彼と馬場依子の件は馬場絵里菜が解決を手伝ってくれた。馬場絵里菜がどうやって馬場依子に自主的に謝らせ、レストランであれだけの人の前で事実を明らかにさせたのかは分からないが、林駆はまだ馬場絵里菜にお礼を言えていなかった。

林駆は覚えていたが、馬場絵里菜は戸惑っていた。事件からしばらく時間が経っていたため、馬場絵里菜はすぐには思い出せなかった。

「何のこと?」馬場絵里菜は不思議そうな顔をした。

「僕と馬場依子のことだよ!」林駆は言った。