林駆は驚いた表情を浮かべ、馬場絵里菜はそれを見て思わず笑みがこぼれた。
「嘘なんかつかないわよ!」馬場絵里菜は眉を上げ、落ち着いた様子で言った。「本当に受験したいの。」
林駆:「……」
林駆は一瞬黙り込んだ。自分の成績も悪くないとはいえ、今はまだ高校1年生で、2年後のことは分からないし、日本一の大学を受験しようなんて考えたこともなかった。
たとえ考えたとしても、合格できるかどうか分からない。
しかし今、馬場絵里菜がこんなにも確信を持って京都大学を受験すると告げられ、林駆の心の中にも不思議と衝動が湧き上がってきた。
彼女と一緒に京都大学を受験したいと。
林駆が黙って考え込んでいると、馬場絵里菜に腕を引っ張られた。「早く、私たちの番よ!」
林駆は馬場絵里菜に1ヶ月分のランチを奢ると約束していた。1ヶ月の期限は過ぎたが、先月は別荘の火災の件で1週間以上学校を休んでいた。馬場絵里菜はそれをしっかり覚えていて、林駆に未払い分も支払うように言った。