第353話:告白

「ちっ!」細田登美子は二人の様子を見て思わず言った。「二人とも、どうして絵里菜をそんなに見つめているの?」

馬場絵里菜は傍らで思わず額に手を当てた。本来なら食事の後、みんなで話をする時にこの件について話すつもりだったが、今となってはもう話さざるを得ないようだ。

「みなさん、まず座りましょう」馬場絵里菜は一同に声をかけ、それから部屋に入って古谷隆明のために椅子を持ってきた。

食卓を囲んで、細田登美子が最初に口を開いた。「どうしてこんなに突然なの?古谷さん、その情報は確かなの?」

古谷隆明は頷いた。「もちろんですよ。確実じゃなければ、急いでみなさんに伝えたりしませんよ」

みんなは古谷隆明をかなり信頼していた。彼の豆腐屋は老舗で、毎日東京の各区から人々が豆腐を買いに来ており、接する人も多く様々で、情報は自然と最も早く入ってくるのだった。