馬場絵里菜は各問題を三回も確認し、答えをはっきりと覚えていたので、すぐに二人に答えを教えた。
高遠晴は一問だけ馬場絵里菜と同じ答えで、残りの二問は異なっていた。
林駆は最悪で、三問とも高遠晴とも馬場絵里菜とも一つも答えが一致しなかった。
「まさか、記述問題三問とも間違えたんじゃないか?」林駆は恐怖の表情を浮かべた。
三問の記述問題は合計五十六点で、もし全部間違えたら、彼の望みは完全に絶たれてしまう。
馬場絵里菜はその様子を見て微笑んだ。「そんなに悲観的にならないで。残りの二問は君だけが正解かもしれないよ。」
林駆の心は既に半分凍りついていて、馬場絵里菜の言葉も彼にとって何の慰めにもならなかった。
そして事実、馬場絵里菜の言葉は本当に慰めに過ぎなかったことが証明された。