第372章:恋心

明らかに、細田萌は自分と兄が細田家の人の心の中での差を十分に理解していた。

細田梓時はそれを見て、口をとがらせたまま、もう何も言わなかった。

……

センチュリーマンションで、馬場絵里菜の家の新しく購入した家が工事中だった。

細田登美子はプロの内装会社とデザイナーを見つけ、確かに多くの手間が省けたが、細部の事項については現場で監督する必要があった。

結局は自分で買った家なので、細田登美子は内装に関して完璧を求め、些細なミスも出したくなかった。

「この家、随分広いじゃないか!」

古谷隆明は初めて来て、入った瞬間に家の広さに驚嘆した。

二百平方メートル以上の建築面積に、おまけの四つのバルコニーもあり、上下二階建てで、空間はかなりゆとりがあった。

細田登美子は言葉を聞いて言った:「子供たちも大きくなって、それぞれ独立したプライベート空間が必要だし、それに家を買った日のことも話したでしょう?こんないい家が三千万円ちょっとで、全然高くないわ。」