井上延も驚いて、このケーキの名前は裕人のものではないのか?
「どうしたの、おじさん?」
井上雪絵が部屋に入ってきて、おじさんと思が共にケーキを見つめているのを見て、近寄って尋ねた。
頭を下げると、ケーキに絞られた文字が目に入った。
井上雪絵:「……」
間違えた!
井上思は我に返り、井上雪絵に尋ねた:「雪絵お姉さん、このケーキは裕人お兄さんのために注文したの?」
井上雪絵の脳裏にケーキを注文した時の光景が浮かんだ。自分とお兄さんが同じケーキを注文したので、このケーキの絵里菜という名前は、きっと彼の妹の名前に違いない!
井上裕人は今日深い色のカジュアルウェアを着ていて、状況を見て立ち上がって近づいてきた:「どうしたの?」
「裕人お兄さん、このケーキにはあなたの名前が書いてないわ!」井上思が早口で言った。