第452章:この武道場、私が借りる!

傍らにいた鈴木墨は言葉を聞いて表情が一瞬凍りつき、目の奥に一瞬怒りが閃いた。

師匠の足の怪我は既に二年以上経っており、筋と骨を痛めたため、完治の見込みはなく、今も膝に金属プレートが入っている。

もはや誰も師匠の前で足の怪我について触れることはなかったのに、この娘は何と無神経に、先ほどの言葉をストレートに口にしたものか。

師匠の足を治す?

それが一人の少女の口から出た言葉というだけでなく、たとえ日本一の医者が言ったとしても、三分の疑いを持たずにはいられない。

中川彰はさらに無意味な笑みを浮かべ、それを娘が焦りのあまり言った冗談として受け止めた。

この子は武道を学ぶ気持ちは十分にあるようだが、しかし……

中川彰は馬場絵里菜が先ほど彼の足の怪我に触れたことに対して少しも怒りを感じなかった。二年が経ち、彼はすでにこの現実を受け入れていた。