第468章:ついに女弟子が来た

中川彰は弟子たちの練習を監督していたが、馬場絵里菜たちを見かけると歩み寄ってきた。

「来たか」中川彰は立ち止まり、馬場絵里菜たちを見て言った。

馬場絵里菜は先に謝罪の言葉を述べた。「申し訳ありません、中川師匠。期末試験で忙しくて、お金を持ってくるのが遅くなってしまいました」

中川彰はそれを聞いて笑いながら言った。「急がなくていい。契約期間はまだ一ヶ月あるからな」

そう言って、馬場絵里菜に向かって訂正した。「龍栄道場に入門したからには、これからは師匠と呼んでくれていい」

そして月島涼の方を向いて「お前もだ」

二人は頷き、同時に「師匠!」と呼びかけた。

中川彰は振り返って手を叩き、練習場にいる弟子たちに向かって「よし、みんなシャワーを浴びて、昼食にしよう」と言った。

全員が手を止め、両手を胸の前で組んで恭しく「はい、師匠!」と答えた。

「墨、お前も食事に行きなさい」中川彰は鈴木墨に向かって言った。

鈴木墨は頷き、馬場絵里菜たちに微笑みかけてから、急いで食堂へ向かった。

弟子たちは簡単にシャワーを浴びて汗を流し、一斉に食堂へ向かった。

鈴木墨は食器を並べていた。他の武道場のような大きなレストランはなく、龍栄道場は人が少ないため円卓が一つだけだった。毎日の食事は豊かで、道場の資金は不足していたが、これらの弟子たちは成長期にあるため、中川彰は食事面で子供たちを決して粗末に扱うことはなかった。

「二師兄、二師兄!」

がっしりした体つきの少年が真っ先に鈴木墨の側に駆け寄り、その腕を引っ張りながら興奮して尋ねた。「さっき来た人たち、師兄が言ってた私たちの道場の新入門者?」

話しかけたのは柳澤勇気で、十六歳、龍栄道場で三番目に古い弟子だった。

鈴木墨は頷いて「あの女の子と黒い服を着た少年が、私たちの新しい師妹と師弟だ」と答えた。

「やった!ついに師妹ができた!」少し太めの体型の少年が笑顔で言った。

この少年は西野孝宏、十六歳で、弟子の中で五番目だった。

「それは私が言うべきだよ。少なくとも師兄の下には私がいるじゃないか」食堂に最後に入ってきた少年は、肌が白く、やや痩せ型だった。

これが馬場絵里菜が入門する前、最年少の弟子だった古谷浩で、今年十五歳だった。