四十分間の馬歩桩と五キロの重りを付けて六周走り跳ねた後、体力の限界に達していたが、二人とも耐え抜いた。
「絵里菜、今日から君のことを見直さないといけないな」朝の練習が終わった後、林駆は汗だくになりながら馬場絵里菜に向かって言った。
馬場絵里菜は不思議そうに瞬きをして、しばらく考えてから林駆の意図を理解した。
薄い唇を上げ、透明な汗が彼女の白い頬を濡らし、朝日の下で輝いていた。
「どうしたの?こんなにきつい訓練を耐え抜けるなんて、信じられない?」馬場絵里菜は笑いながら尋ねた。
林駆は包み隠さず頷いた。「この一時間以上で、俺はもう限界だと感じたんだ。同じ強度なのに、君がここまでできるとは本当に想像もしなかった。」
馬場絵里菜はその言葉を聞いて、口角に意味深な笑みを浮かべた。「あなたが想像もしていないことは、まだまだたくさんあるわよ。」
そう言うと、女子シャワー室の方へ向かった。「シャワーを浴びてくるわ。あなたも行ってきたら?後で武道場で朝食があるから!」
林駆は馬場絵里菜の後ろで揺れるポニーテールを見つめ、一瞬その動きに目が眩んだ。
否定できないことだが、この期間、馬場絵里菜は常に彼に驚きを与え続け、彼の心の中での彼女のイメージもそれらの驚きとともに徐々に立体的になっていった。
そして立体的というのは、平面よりも多くの場所を占めるということを意味する。
馬場絵里菜は今、知らず知らずのうちに、ゆっくりと林駆の心を満たし、彼の視線を常に彼女に向けさせ、もはやそこから離すことができなくなっていた。
午前九時を少し過ぎた頃、中川彰が後庭の練習場で弟子たちの指導をしているところに、武道場に二人の男が突然やって来た。
中川文が二人を後庭に案内すると、その二人の男はそれぞれ白い陶器の壺を抱えていた。
壺はかなり大きく、上部は牛皮紙で密封されており、中身は分からなかった。
二人が荷物を置いた後、中川文は笑顔でお礼を言い、二人を見送った。
戻ってきた中川文は中川彰の側に寄り、「お父さん、渡辺ドクターが届けさせたものです」と言った。
彼が言う渡辺ドクターとは、明らかに宮原重樹のことだった。
中川彰はそれを聞いて一瞬驚き、二つの陶器の壺に目を向けて尋ねた。「これは何だ?」